活動方針

あいさつ

地域工学研究所(Community Technology Institute)は1985年の創立から、20世紀最後の15年間と21世紀最初の15年間を経て、2015年で30周年を迎えました。

設立以降、地域を取り巻く環境条件の変化は、高度経済成長から安定成長への移行の中で、人口も頭打ちから減少に転じ、大都市や政令都市への人口集中、過疎化の進行や平成の大合併があり、さらには阪神大震災や東日本大震災による甚大な被害を体験し、今日を迎えています。

社名の「地域工学」は、<場>としての「地域」の諸課題に求められる、<方法>としての「工学」によるまちづくりの実践を志向したものです。この間、地域を取り囲む課題は大きく変貌しており、希求される地域の将来像も当初の見通しからは大きく転じ、地域づくりの課題も安全や安心、生活の質等を基軸に、情報化、国際化、フローからストックへの移行など、常に新たな対応を迫られる状況にあります。

コムテックの仕事は、当初から調査や計画づくりだけではなく、地域の活性化に結びつくプロジェクトの実現や、地域の参加や協働、連携を強化するしくみづくりなどの実践的な取り組みを一貫して重視してきました。小規模なアトリエ組織のわりには幅広いテーマに取り組んできましたが、最近ではいくつかの検討テーマに収束しつつあります。

具体的には次図のように<地域ビジョン>を中心に<地域デザイン>、<地域モビリティ>、<地域リノベーション>の4領域の関連の中で、例えば「駅・まち」や「シェアリングモビリティ」、さらには「ストック活用」などのプロジェクトに重点を置いた展開をしていきたいと思います。

 

[4つの領域と展開例]

project

「コムテック」は、地域<単位>としての「コミュニティ」、<シーズ>としての情報技術やソフト方策を含む「テクノロジー」に注目した「Community Technology」の略称です。

コムテックのロゴマークは、<2つの相反するものをうまく結びつけることから新しいものを生み出す>イメージを表象しています。例えて言えば、20世紀型地域から21世紀型地域へのモデル転換、あるいは都市と農村の共存や人間と自然環境の調和を表しており、重ねられているフラクタル状のマークは両者を結びつけるコムテックの役割とネットワーク型組織による展開を表しています。

(当社が参加するUniversal Villageのマークも、同じことを標榜しています)

コムテック